事業コンセプト

時とともに、企業とはたらく人の関係は変化しています。
しかし、そこには変わらぬものも存在します。
わたしたちは、変わるもの、変わらぬものをしっかりと見つめ、ふるさとしずおかの地域企業とそこではたらく人々のより良い関係づくりを応援します。

『しずおかっていいところですね。』
来静する方の多くが、こう言ってふるさとしずおかを褒めてくれます。
『温暖だし、海も山もあって。』
確かに、わたしたちは幼いころからそう言われ、そう思い続けてきました。

ところが。
そんなうれしい褒め言葉に対して、ふるさとしずおかに暮らす人の多くは、
『そうですか? そうでもないですよ。』
なんて照れながら謙遜します。

わたしは、最近こう思います。
『しずおかっていいところですね。』
と褒めていただいたら、
『ありがとうございます。私もそう思います。しずおかはいところですね。』
と答えようと。

でも、今のふるさとしずおかは本当に『いいところ』なのでしょうか?

確かに、気候は温暖、海の幸、山の幸も豊富。
暮らす人々はみないい人です。
東西の大都市とは新幹線でも1時間前後の立地。
JRの駅も、東名高速のインターチェンジも、驚くほどたくさんあります。

しかし、これだけでふるさとしずおかを表現することはできません。
もしかしたら、一般的に言われるふるさとしずおかのよいところは、
もともとの立地によるものだったり、
努力して手にしたものではなかったのかもしれません。

かつて、私たちのふるさとしずおかは、『はたらく』分野でも恵まれた地域でした。
しかし、93年のバブル崩壊以降、それまでのバランスのよい産業構造が変化したことで、08年のリーマンショックで大きな打撃を受けてしまいました。
長く全国平均を上回っていた有効求人倍率は、09年の年初から全国平均を割り込み、その状況は今も続いているのです。

私たちキャリアサーチ静岡 キャリアデザイン研究所は、この『はたらく』分野からふるさとしずおかを変えたいと思います。
好転の循環の始点を『はたらく』ひとの幸せと定義して、
⇒『はたらく』ひとが幸せになる。
⇒それによって発揮された力が地域企業の力になる。
⇒地域企業の力が、ふるさとしずおかの変化、進化の力になる。
と考えています。
はたらくひと、地域企業、
つまり、そこに暮らす人々が幸せではじめて『いいところ』といえるのだと思います。

ふるさとしずおかは、歴史的に見ても国内有数の重要な地域でした。
時には、政治の中心であった時代もあります。
それらを示す歴史的遺産も随所で目にすることができます。
『駿府』とは、もともとは『駿河国府中』というそうです。かつての東海道五十三次のうち、最大規模を誇ったのがこの府中だといいます。
一説には、江戸の人口15万人に対して、府中の人口は10万とも12万とも言われています。
かつてのふるさとしずおかは、まさに日本を代表する地域のひとつだったのです。

今、時は流れふるさとしずおかのかつての輝きは失われつつあります。
しかし、そこで暮らす私たちが輝きを失ったわけではありません。

ふるさとしずおかに再び輝きを。

私はそんな願いで長い間この事業に取り組んでいます。